FIAT500のご入庫
ご用命は、毎度おなじみのデュアロジックエラーです。
当店でも様々な故障事例をご紹介していますが、様々な壊れ方があるため対処に苦戦する最大の弱点です。
今回は、メーターにエラーが表示されてニュートラルになったが掛け直したら何とか走れるようになったとの事。
これも毎度おなじみのパターンです。
診断機を掛け故障コードを読み出すとこれまたいつものサブシステムエラーです。
キャリブレーションを行って各部分が正常に作動するか見てみます。
※キャリブレーション作業は校正ですが、デュアロジック自体がクラッチを切ったりすべてのギアにシフトを繰り返すため故障診断にも役に立ちます。
すると、クラッチストロークの異常を検知してキャリブレーションが出来ませんでした。
しかし、こちらのお車まだ走行距離は1万km代でクラッチに異常が起こるには早い気がします。
クラッチレバーはエンジンルームの上部から見えますので確認してみると・・・
何とボルトがクラッチレバーに引っ掛かっているではありませんか!
これではクラッチレバーは押されませんのでクラッチが切れずシフトできないわけです。
当然ボルトを取り外すと作動に正常するようになりました。
このボルトは、エンジン後部に付くこの部品を抑えるためのボルトでした。
整備履歴を見ても特にそこの脱着を行うようなことはなさそうだったので生産ラインでの締め付けが甘かった可能性が有ります。
ともかく様々なトラブルを起こすデュアロジック、偶然とはいえ故障とも言えないこんなことまでも起きるのかと呆れてしまいます。