トヨタ ウィンダム(MCV21)のご入庫
ご用命は、”タイミングベルトの交換”です。
走行距離9万kmでトヨタ自動車の指定する10万km毎の交換にはまだ達していませんが、年数が経っている(平成13年式)ということで交換することになりました。
整備性の良いトヨタ車、サクサクと交換を進めます。
実際、ベルト自体は目視で確認出来るほどの劣化は見られませんでしたが、カムシャフトのオイルシールからはオイル漏れが発生していました。
やはり交換してよかったです。
タイミングベルトの交換サイクルは、メーカーや国によってかなり違います。
フィアット・アルファロメオでは4年/4万km毎 VWなどでは4年/18万kmなどですし、国産車では10万km毎という指定がほとんどです。
しかし、欧州のメーカーと国産のメーカーとで大きく違うのは、国産は単純に10万km毎と距離の指定しかないのに対して欧州車は、年数ごとの点検を行うように指示していることが多いことです。
2年毎に点検して、異常があれば交換してくださいなどという、点検時期が含まれるのです。
距離だけを目安にすると、たとえ同じ10万km走行時点でも何年かけてその走行距離に達したかという時間は皆それぞれ違うのです。
今回のお客様のように10年以上、無交換で来た場合 単にタイミングベルトの劣化だけでなく回されているウォーターポンプやカム/クランクシャフトのオイルシールの劣化も含めて考えなければなりません。
また、都心部の渋滞に巻き込まれて走っていた車両の場合、走行距離がほとんど伸びていないのに対してエンジンはかなり回り続けて傷んでいたなんてこともあります。
ですので、欧州のメーカーのように点検をしてダメなら交換してくださいというのは、理に適っているのです。
国産車にお乗りの方で、”10万kmになっていないので交換しない”と頑なに拒む方がいるのですが、お勧めするにはしっかりとした理由があるのです。
機械は正直です、オーナーさんが10万kmになってないから大丈夫だといったところで限界が来れば壊れます。
タイミングベルトは通常のベルト(補器類を回すドライブベルト)とは違い役割の重要性が大きく違うので、切れればエンジンに深刻なダメージを及ぼします。
年数が経ったお車では、距離に関係なくお早めに交換することをお勧めいたします。