VW トゥーラン1.4TSI チェックランプ点灯にてご入庫
フォルトコードを診断機で読み出します。カムシャフト角センサー異常を拾っています。
最近のセンサーは、マグネットコイルで回転角位置を読み出す仕組みになっているのですが、経年劣化で位置を読み出すことが出来なくなることはよくあることです。
カムシャフト角センサーをお取替えします。
フォルトコードは消えました、しかしエンジンの掛かりが悪いのは治っていません。
実はこの不具合の本当の原因が他にもある可能性を想定していてお客様にはご説明済でした。
それは、エンジン内部のタイミングチェーンの伸びによるバルブタイミングズレによる不具合です。
タイミングチェーンが伸びることでクランクシャフトとカムシャフトの位置関係がずれることで、
カムシャフトの位置がおかしい=カムシャフトセンサーの異常
と車両は自己診断してしまうのです。
今回は、カムシャフトセンサー自体も故障していましたが、他の不具合が隠れていたというパターンです。
最近の整備は、故障個所の特定に診断機を使わなければならず必須工具なのですが、このように万能ではありません。
診断機で部品が異常と表記されればそれを交換すれば治るような気がしてしまうのですが整備士でも車両の自己診断の答えに惑わされることが多いものです。
昔も今も点検を一つ一つ進め答えを導いて修理をしていかなければならないということは変わらないということです。