栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 スズキ

スズキKei WORKSターボブロー

スズキKei WORKS(HN22S) ターボチャージャー不良でご入庫

CIMG1064

お客様からメンテナンス状況を確認したところ、車検からエンジンオイル交換をしていないとのこと。

入庫時はエンジンオイルもゲージにつかない程減っており、明らかにターボの過給もされていない状態でした。

 

こちらがターボチャージャーです。

IMG_20160309_101516

 

中心の羽のようなものはターボチャージャーのタービン部分です。

すでに軸が折れて転がり落ちています。

IMG_20160309_101617

ターボチャージャーは、排気ガスの圧力を受けたタービンがシャフトを回して同軸上のコンプレッサーを回してエンジンに多くの空気を送り込むことで実質排気量が上がりパワーが出るような仕組みになっています。

このターボチャージャーの軸は何十万回転という高回転で回るため大変精密な構造で負荷もかかります、その精密な軸を潤滑して守っているのがエンジンオイルなのです。

エンジンオイルのメンテナンスを怠るとターボチャージャーの軸は焼き付きこのように壊れてしまいます。

Kei WORKSメーカーからのエンジンオイル交換サイクルの指定は、5000km(シビアコンディション2500km)毎になっています。

 

実はこのような壊れ方をした場合、ターボチャージャー交換よりも再発防止の洗浄などのほうが重要で大変な作業になってきます。

なぜならオイルメンテナンスを怠った状態で新品のターボチャージャーを取り付けても、油路内はどろどろのオイルで詰まっていたりオイルの流れが悪くすぐに焼き付いて壊してしまうからです。

 

作業の手順としては

①オイル経路の清掃(焼き付き原因になる部品の交換)

②ターボチャージャー交換

③潤滑保護・洗浄剤の添加(再発防止)

となります。

 

今回は、焼き付いた状態なので,即効性フラッシング材で内部を綺麗にしてからターボチャージャーを交換します。

もちろんターボにつながるパイプも新品に交換します。

今回はあまりにも汚れが酷かったため新しいオイルで2回交換しました。

交換後に、WAKO'S FV(フォアビークル)を添加します。o0800060013463221005

こちらは、潤滑性能をアップする目的はもとより、分散材が入っていますのでまだ残っている内部の汚れをゆっくり溶かして分散することも目的としています。

 

お客様には、次回エンジンオイル交換を3000km走行後を厳守するようにお話ししました。(まだ汚れが残っていることを考慮して早めの交換です。)

 

 

この不具合で見逃しがちな重要な部分はこの部品です。

IMG_20160309_101634

PCVバルブ(ポジティブ クランクケース ベンチレーション バルブ)と呼ばれるクランクケース内の圧力を適切に保つ部品です。

これが内部で固着するとクランクケース内の圧力が高くなり

ターボチャージャーからオイルが戻れなくなる=ターボチャージャーへオイルが流れない→ターボ焼き付き

清掃も大切ですがこの部品も見逃せません。

 

最近はダウンサイジングエンジンが主流になっていますが、このエンジンは排気量を落としてターボを付けることで効率を上げることを目的としています。

今後ターボチャージャーが付いているお車が増えてくると思います、最新のエンジンでもターボチャージャーの仕組みは変わっていません。オイルメンテナンスの重要性は自然吸気エンジンよりもシビアです。

当社ではメーカー指定のオイル交換サイクルは保証期間内を壊さず乗れる最低ラインだと思っています。

お車を”大切に永く乗りたい” ”初期の性能を維持したい”のでしたら交換は5000km走行毎がベストですし、ターボチャージャーなどの負荷が大きいお車はワンランク上のオイルをおすすめします

 

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

アルファロメオ 147TS 走行中ゴー音

アルファロメオ 147TS のご入庫 別件のご依頼でお預かりしていましたが走行テストで異音が発生していることに気が付きました。 スピードに比例してゴーと低い音が後方から聞こえてきます。 考えられる事として車輪軸の軸受けであるハブベアリングの不良です。 車両をリフトアップして後ろ車輪を手で回すとゴーと音が出ます、手で回したくらいでこれだけの音が出るのでは走行中はもっと大きな音になるのは当然です。 異音が出ている後輪のハブベアリングアッセンブリーを交換します。 ディスクローターを外すとハブアッセンブリーがあら ...

続きを見る

マツダ デミオ (DJ5)スピードメーター故障

マツダ デミオ(DJ5)のご入庫 スピードメーターが壊れて表示されないとの事 デジタルメーターですがデジタルが目まぐるしく動きスピード表示が出来ません。 https://masutaka.co.jp/images/VID_20240620_143921.mp4 それほど年式が経っていないようですがこの時代のマツダ車は比較的このような故障が多いそうです。 しかしメーターを新品に交換すれば部品代は非常に高額ですし、オドメーターの距離も変わってしまいます。 そこでメーター修理業者に相談して何とかこの表示部分の不 ...

続きを見る

スバル レガシィ ツーリングワゴン(BH5)ステアリングラックボールジョイントのガタ

スバル レガシィツーリングワゴン(BH5) ステアリングラックブーツが劣化により破れていますが、どうもブーツだけでは済みそうにはありません。 このブーツはステアリングラック内部に汚れなど入らないようにするのと、この中にあるボールジョイントの保護が目的になります。 破れたまま使用していると水や汚れが入り込みボールジョイントの潤滑グリスを流してしまったりグリス自体に砂など硬い不純物を取り込んでしまいボールジョイントやラック本体を壊してしまいます。 ブーツを外してボールジョイントを診てみます。 グリスが洗い流さ ...

続きを見る

BMW X5(E70)駐車後 車体が傾く

BMW X5(E70)車検でのご入庫 ご用命で2~3日駐車後に右後ろの車体が下がっていることがあり、エンジンを掛けると元に戻ることが気になるとのことでした。 一般的な金属バネを使用している車両ではこのようなことは起きませんがエアサスペンションを搭載してモデルではこのようなことが起きます。 この車両は前輪は金属バネ・後輪は空気バネを採用しています。 エアサスペンションはベローズと呼ばれる風船をバネとして使用しますが、このベローズはゴムでできているため空気が漏れてつぶれてくることで車体が傾きます。 右後輪が傾 ...

続きを見る

プジョー308(T7) スロットルモーター異常

プジョー308 チェックランプが点灯して加速が緩慢でスピードが出ないとの事 診断機で故障コードを読み出すとスロットルバルブに関係した故障コードを検出しています。 スロットルボディ内部のエラーなのでスロットルボディの交換を行いました。 交換後はエラーの検出もなく正常に走行するようになりました。   エラーを起こしたスロットルボディを分解してみます。 樹脂製のボディで非分解の作りです。 ボディを割ってみると・・・ 内部がオイルでビチョビチョになっています!   このオイルはエンジンオイルですがこれだ ...

続きを見る

メルセデスベンツ320CDI(W211)ブレーキペダルが硬く効かない

メルセデスベンツ320CDI(W211)のご入庫 ブレーキペダルが硬く感じるときがあり強くペダルを踏んでいないとクリープで車両が進んでしまう時があるとの事。 症状は常に起きるのではなく時々起きるそうで、症状が出るときはブレーキペダル前方で”シュー”と音がするそうです。 入庫時は症状が発生しておらずペダルに違和感は感じませんでした。 お話をお聞きしてブレーキブースター関係の不具合のように感じますがブースターの機能点検では異常はないように思われました。 ブレーキブースター(マスターバック)とはブレーキペダルの ...

続きを見る

ダイハツ ハイゼットトラック(S211P)コンプレッサーが頻繁に入り切りする

ダイハツ ハイゼットトラック(S211P) エアコン(冷房)が効かず、何かカチカチ音がするとの事 カチカチ音はすぐにわかりました。 https://masutaka.co.jp/images/VID_20240527_210656.mp4 エアコンコンプレッサーのマグネットクラッチが頻繁に入り切りを繰り返している音でした。 マグネットクラッチがONするとコンプレッサーが回り冷媒を圧縮するのですが、すぐに切れてしまいますのでコンプレッサーは回らずこれでは冷房は効きません。 マグネットクラッチはをONするにも ...

続きを見る

ニッサン デイズルークス(ML21S)エアコン重複故障

ニッサン デイズルークス(ML21S)のご入庫 エアコンが温風しか出ないとの事 エアコンの冷房が効かない云々よりも温風しか出ませんので、エアコンコントロールがヒーター側で固定されているようです。 オートエアコンで自己診断機能がありますので操作パネルを操作して読み出すとパネルに20.3という数字が出ました。 この数字は故障コードのことで20.3はエアミックスアクチュエーターの故障コードを表しています。 エアミックスアクチュエーターとはエアコンユニット内部の温かい所と冷たい所に風を振り分けるフラップをコントロ ...

続きを見る

ルノー メガーヌⅢRS 冷房が効くときと効かない時がある

ルノー メガーヌⅢRSのご入庫 エアコン(冷房)が効くときと効かない時があるとの事。 ご来店時は効いているとの事で確かに冷たい風は出ていました。 しかし冷媒ガスのメンテナンスは行った記憶が無いとの事でしたのでまずはガス量が適正なのかを確認するために冷媒ガスのメンテナンスを行うことにします。 冷媒ガスを車両から専用機に抜き出して測量すると規定値510gに対して320gしか回収できませんでしたので190gほど減っている状態でした。 これは漏れているというよりもゴムホースやジョイント部分からわずかに大気に放出し ...

続きを見る

ホンダ アコード(CF3) エンジンオイル漏れ

ホンダ アコード(CF3)のご入庫 エンジンオイルが地面まで垂れているとの事。 漏れ箇所はエンジン後端部でオイル漏れをたどるとそこにはディストリビュータがありました。 この部品はカムシャフトで駆動するため中に回転するシャフトがありますが、シールが悪くなりエンジンオイルがシャフトを伝わり漏れ出していました。 デスビキャップ内側にもオイルが飛び散って掛かっています。   まだこの部品自体リビルトの供給がありましたのでリビルトアッセンブリーで交換します。 ディストリビューターの役割は複数シリンダーを持 ...

続きを見る

-故障修理・整備, スズキ

© 2024 増高自動車工業有限会社