シトロエン C3のご入庫

中古で購入したこちらの車両、購入時車検を取ったうえで納車されたようですがブレーキが無いように見えるので点検してほしいとのご依頼。
走行距離4万㎞台なのでそれほど傷みはないかと思われますが、ブレーキを簡単にチェックするとフロントブレーキパッドがほとんどありませんしブレーキディスクローターの摩耗も激しいのがすぐにわかりました。
車検は購入時に取っているがちゃんとした整備が行われていないようですので当社で法定点検を行いリセットの意味で全体をメンテナンスを含めた点検整備行うことになりました。
初めに懸念していたブレーキの交換


ブレーキパッドは1㎜台しか残っていません。
ブレーキディスクローターの摩耗も激しいので同時に交換します。



本当にギリギリの残量です。
エンジンオイルも交換した形跡がありませんので当然交換を行います。
その他にもエアクリーナーも真っ黒ですので交換。

3気筒エンジンで摩耗も激しいスパークプラグも交換します。



接地電極が丸く摩耗してしまっています。
ご依頼のあったトランスミッションオイルも真っ黒です。



このミッションはマニュアルミッションをベースにしたAMTタイプのトランスミッションです。
エアコンのフィルターもホコリが詰まっている状態ですのでずいぶん交換していないのがわかります。


車検時に行う24か月法定点検に準じるような整備内容を行いこれでだいぶ安心して乗れるようになりました。
このように中古車販売店によっては車検付きと謳っていても何も整備を行っていないことも多いですし、車検と呼ばれる継続検査は今回のブレーキのような状態でも制動力という保安基準さえクリアしていれば合格してしまいますので、検査合格後に安全に走行できることを保証しているわけではないのはお分かりいただけたと思います。
車両購入時にユーザーと納車整備内容に対して同意してもらい購入後に適切な整備をユーザーが行えばよいのですが、ほとんどの方は分かっていないことが多いのが問題になります。