ニッサン デイズルークス(ML21S)のご入庫
エアコンが温風しか出ないとの事
エアコンの冷房が効かない云々よりも温風しか出ませんので、エアコンコントロールがヒーター側で固定されているようです。
オートエアコンで自己診断機能がありますので操作パネルを操作して読み出すとパネルに20.3という数字が出ました。
この数字は故障コードのことで20.3はエアミックスアクチュエーターの故障コードを表しています。
エアミックスアクチュエーターとはエアコンユニット内部の温かい所と冷たい所に風を振り分けるフラップをコントロールする部品です。
アクチュエータを点検すると作動していませんので温かい所で故障して固定されているのは間違いありません。
新しいエアミックスアクチュエーターに交換します。
交換後はこのように正常に動作するようになりました。
交換後は故障コードをクリアして終了。
ヒーターとクーラーの切り替えが出来るようになったので先ほどまでの温風だけが出るということは解消しました。
しかし温度を下げても冷房の効きが甘く感じられます。
エアミックスアクチュエーターが正常に温かい所と冷たい所を切り替えているのですが肝心な冷たい所の温度が下がっていないため冷風が出ていないようです。
冷たい所を作り出すのは冷媒ガスを循環させて冷たくさせる冷媒回路ですがコンプレッサーは回っていますが冷たくなっていないので冷媒ガス量に異常があると思われるのでガスを回収してガス量を測定するとほとんどガスが入っておらずぎりぎりの状態でコンプレッサーが回っていることがわかりました。
冷媒ガスが漏れている可能性がありますので漏れ箇所を探すとエキスパンションバルブ周辺にオイルにじみがあるのを発見しました。
ここから漏れているようですのでエキスパンションバルブを交換したうえガスを規定量入れます。
交換後はクーラーユニット内の冷たくなるべきところもしっかり冷えているため冷風が正常に出るようになりました。
今回はエアミックスアクチュエーターの電気的な故障と冷媒回路のガス漏れという二重の故障が発生していたわけです。
夏場になると冷房が効かないという故障が非常に多くなるのですが、原因が違う不具合箇所が重複しているパターンも存在します。