スバル R2(RC1)のご入庫
突然エンジンチェックランプが点灯してエンジンがブルブル震えて加速しなくなったとの事。
症状を確認するとラフアイドルを起こしていて吹け上りも悪くミスファイヤーを起こしているように見受けられます。
診断機にて故障コードを読み出すとISCV(アイドルスピードコントロールバルブ)の故障コードが検出されました。
一般的にISCVの故障の場合ラフアイドルなどは起きづらいイメージがあるため違和感があるのですが、4気筒エンジンで特定のシリンダーで失火を起こすようなパワーバランスでなかった為、自己診断で検出されたISCVから点検を進めていきます。
ISCVを取り外してコイルの抵抗を点検するとやはり断線していましたのでISCVの故障は確定です。
※断線は電気が流れないのでISCVだけの故障で済みますがショート(短絡)している場合はECU(コンピューター)に過電流が流れてECUを破損させている恐れがあります。
新品のISCVと比較するとバルブの突き出し量がかなり違うのがわかりました。
この突き出し量変化させることで吸入空気のバイパス量を変化させるのですがここが閉じた状態で固定したためアイドリングが安定していなかったようです。
バイパス通路も汚れていますのできれいにした上で新しいISCVを組付けます。
バイパス通路が汚れていると空気の流量が悪くなりいくらISCVで制御していても計算通りの空気量にならず不調をきたします。
ISCVを交換後は何事もなかったかのように正常なエンジン回転を取り戻すことが出来ました。
ISCVの壊れ方によってはECUも破損させてしまうこともありますのでほっとしました。
調べてみるとこのころのスバルではISCVの故障が発生するとフェイルセーフが掛かりエンジン回転に制限を掛けるとの事でした。
起きている症状と検出している故障コードで症状に違和感を感じましたが、メーカーによって制御が違いますのでフェイルセーフが掛かると本来制限を掛けているものが不調のようにも見えてしまうことがあります。