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故障修理・整備 フィアット ランチア

ランチア Y(イプシロン840) エアコンの風が出ない

ランチア Y(イプシロン840)のご入庫

エアコンの風が出なくなってしまった、以前から4速(HI)のみしか出なかったが今はその4速も出なくなったとの事。

確かに入庫時はエアコンの風は全く出ない状態でした。

マニュアル操作のブロアファンですので構成としてはシンプルなものになります。

①ブロアファンモーター
②ブロアレジスター(抵抗器)
③ファンコントロールスイッチ

この3点の構成で成り立っています。

まずは①のブロアファンモーターに電気が来ているか確認しました。
  

電気がモーターに来ていませんでしたが、モーター自体壊れている可能性もありますので直接12ボルトをモーターに掛けると回りましたので、モーターが正常なのは確認することができました。

 

モーターが正常でかつ電気が来ていませんので、手前の②ブロアレジスターか③のファンコントロールスイッチが怪しいとみられます。

次に②のブロアレジスターの点検をします。

レジスター(抵抗)でここを電気が通ることでモーターの回転数を落とす役割をします。

抵抗なので電気が流れると発熱するためブロワモーターファンのそばで風が当たることで冷却するようになっています。

点検すると導通が無くなっていましたのでこの部品が壊れているのがわかりました。

交換後は1から3速の風は出るようになりました。

しかし4速は出ないままで、かつ時折1から3速でも風が出ない時があります。

 

残るは③のファンコントロールスイッチです。

   

ブロアコントロールスイッチ

スイッチを回すとファンが回るのですが時折止まります、スイッチノブを少し揺すると回ったります。

スイッチに何かしら起きていますので、分解してコネクターを外すと端子が溶けていました。

電気抵抗が起きて発熱して溶けてしまった結果です、端子を磨くことで、ここは対処します。

 

コネクタ端子が溶けるということはスイッチ自体も怪しいので分解します。

やはり内部はかなり劣化していて接点も黒ずんでいましたのできれいに磨きなおしてグリスアップします。

接点を磨くことで抵抗を減らして電気の流れを良くします。

ここまでの整備を行いエアコンの風量コントロールは正常に作動するようになりました。

原因の一つは②のブロアレジスターでここが壊れたことで1から3速の風が出なくなりました。

ユーザーはこの状態でも4速(HI)が回っていたのでそのまま使用していましたがスイッチ端子に流れる電流が大きくなりコネクター端子を溶かしたりスイッチ接点を傷ませたという流れで最終的に電気が流れなくなりファンが回らなくなったと思われます。

 

この手のアナログのシステムではファンコントロールはレジスターで行っており、Hi以外はレジスターを通ってモーターの回転を制御します。

そのためHiは回るけど他は回らない場合といった症状の場合はレジスターを疑います。
同様の故障事例リンク

しかし今回はHiも回らなかったのでモーターを含めてすべてを点検する必要があったわけです。

 

簡単な診断とはいえ部品入手が難しくなった車両では既存の部品自体も傷んでいますので注意深く診断を進める必要があります。

 

 

 

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