VW POLO GTI(9N)のご入庫
クラッチペダルの操作感が何かもっさりしている感じがするとの事。
確かにクラッチを切ったりすること自体に問題はないのですが、何か操作感にシャープさがかけていてミートポイントもずれる感じがします。
走行距離も10万kmを超えていますのでクラッチオーバーホールを行うことになりました。
ミッションを降ろしてクラッチを点検してみますがクラッチ板の摩耗こそ当然ありますがそこまで酷い感じはしません。
クラッチレリーズフォークを外すとそこに原因はありました。
支点の樹脂が見事に割れています。
球状の樹脂が割れてしまいピンの金属がむき出しになったことでフォークの当たり面も偏摩耗して段差が出来ています。
支点部分ですのでここが定まらないことがフィーリングの悪さに現れていたのです。
新しい支点ボルトやフォークを交換して組み付けました。
交換後はクラッチの操作感は非常に軽くなりかつシャープな感じになりました。
他メーカーではこの支点部分は球体の金属のままのことがほとんどです。
そのためグリスで給油してあげないと異音の原因になることが多い部分でもあります。
VWではこの異音対策や給油を兼ねるためこのような構造にしたのかもしれません。
クラッチは単にクラッチディスクの摩耗だけではなく、ベアリングや今回のようなフォークに不具合が起きることもあります。
操作回数に比例する部分ですので大きなくくりでは消耗品と言えます。