アルファロメオ ブレラ2.2のご入庫
エンジンが突然かからなくなって緊急搬送です。
アルファロメオ159をベースにしたこのモデル、不具合の内容を聞いて嫌な予感がします。
エンジンルームをのぞき込みコンピューターに鼻を近づけると電子基板が焦げた独特の臭いがします。
診断機を繋げてもエンジンコンピューターを認識しませんでしたので、コンピューターの焼損に間違いありません。
以前もご紹介した159での同様故障事例 リンク
コンピューターを取り外して内部を見てみますとやはり酷く焼損してしまっています。
基盤の細かなパーツのどれかに問題があって起こった不具合ですが、専門ではないのでコンピューターの交換で対処することになります。
しかし、ここで問題が発生します。
純正のコンピューターは非常に高額で20万円以上するとの事、もっと厄介なことに製造廃止でした!
高いとかの問題ではなくそもそも新品が無い状態になっていました。
2006年式のこちらのお車、まだ14年しか経っていないのにこれは大変なことです!
昨今のコンピューターには個体の識別を認識しなければならなくなり、単に同じ車種の中古コンピューターを付けるということが出来なくなりました。
エンジンのコンピューターがミッションのコンピューターやボディーのコンピューターと連携する必要があるからです。
ボディのコンピューターには盗難防止装置も含まれるのでコンピュータの連携が取れていなければキーが合わないのと同じでエンジンも掛からないのです。
修理方法としては解体車両からすべてのコンピューターや鍵の一式を取り外して移植をしたり、壊れたコンピューターからデーターを吸い出して中古のコンピューターに書き込むなどの方法になるのですがどちらにしても専門の業者に頼んだり高額な修理になるのは避けられません。
コンピューターで制御されている車両故障で一番厄介な故障になるのですが、せめて部品だけは少し長く製造してもらいたいものです。