FIAT500 1.2のご入庫
エアコンが効かないが他店でかなり高額なお見積りを提示され困っているとの事で他県からいらっしゃいました。
実際、どこが悪いか特定できていないようなお見積り(要は全取替)ですが、まずはいつも通り当店では点検を勧めます。
冷風が出ないのでしたらまずはコンプレッサーが回っているか確認をしますが作動音が聞こえますのでとりあえずは回っているようです。
しかし、エンジンルームをのぞき込むと明らかにエアコンガスが漏れた形跡が見られます。
これはエアコンガスが流れる配管ですが、ゴムホースとのつなぎ目からかなりのコンプレッサーオイルの漏れた跡があります。
これでは間違いなく規定のガス量は入っていないことが想像できますので、エアコンガス回収機でいったん内部のガスを回収してどれだけ入っているかを測定してみるとやはり規定量の1/3ほどしか入っていませんでした。
これではいくらコンプレッサーが回っていても冷媒ガスが少なくて冷えません。
次に漏れているとはいえ、すぐにジャージャー出てしまうわけではないので規定のガス量を一旦入れてみるとしっかりエアコンは効くようです。
お客様には、漏れ箇所の修理でエアコンは使えるようになることをご説明して部品を交換することになりました。
黄色く見える液体はコンプレッサーオイルに漏れた時検知しやすいように蛍光剤が入っているため。
漏れた個所の交換修理とコンプレッサーオイルの補充でエアコン自体は正常に作動するようになりました。
エアコンのトラブルは、冷媒システムの不調や室内側の空調の不良など多岐にわたります、不具合内容によってはかなり高額な修理になることもあります。
エアコンは走行に直接支障がないもの(走る・曲がる・止まる)ですが、実際壊れてみるとありがたみは身に染みてわかります。
厳密にいえば窓の曇りをとったり、運転手の集中力の確保にかかわりますので実際には安全上重要なシステムともいえるのです。