ニッサン セレナ(C25)のご入庫
ご用命は、”電動スライドドアが動かない”との事です。
入庫時、スライドドアのスイッチを押すとわずかに”ピッ”と音がしますがスライドドアは動きません。
電動スライドドアは安全装置など様々の装置が組み込まれていますので、コンピューターで制御しています当然自己診断機能もありますので診断機で故障コードを検出していないか読み出してみます。
すると故障コードB2406 リリースACTR(アクチュエーター)異常を検出しました。
スライドドアは閉まった時に前後でロックが掛かるようになっています。
電動でドアを開ける場合、リリースアクチュエーターでロックを解除してからモーターでスライドドアを動かすのです。
リリースアクチュエーターがおかしければロックが解除されませんのでドアが開かないのもうなづけます。
正常な状態をご覧ください、初めに動いているのがロックアクチュエーターでこれでロックを解除しています。
分解してみてやはりリリースアクチュエーターは動いていません、しかし単体点検をすると動きます。
次にロックアクチュエーターを動かすための信号電圧を測定してみると電気が来ていません!
この電気を出力するのはオートスライドドアコンピューターです。
コンピューターが故障したことでリリースアクチュエータを操作する信号が出なくなりロックを解除できずにスライドドアが動かなくなったわけです。
昨今の自動車はオート化(電動化)が進みましたがこのように様々な部品の組み合わせで安全に作動するようになっています。
どこか一つの部品でも壊れれば機能しなくなります、今回動いていたリリースアクチュエーターもよく壊れますし、大元のスラドドアモーターやワイヤーもよく壊れます。
いつも言うことですが、人がラクした分機械は一生懸命働きいつかは壊れるということです。