ホンダ S2000(AP2)のご入庫
ご用命は、クラッチが切れづらくギアが入らないとの事
入庫時、クラッチフルードがほとんど入っておらずそれが原因で切れていないことはすぐにわかりました。
漏れている箇所は、クラッチのマスターシリンダーからでした。
マスターシリンダー内部はピストンのカップと呼ばれるゴムで密封して圧力を作ります。そのカップ部分の密封が保てなくなってフルードが漏れてしまいました。
シリンダー内部を視てみると一部に過剰な摩耗がありました。
ここの傷で密封が保てなくなり漏れたのが原因です。
このシリンダーはアルミ製の為長期に使用したことでこのようなことになった様です。もしかしたらフルードに不純物が入り傷が入ったのかもしれません。
傷が酷いのでマスターシリンダーをアッセンブリーで交換して修理完了です。
油圧でクラッチを制御するタイプでは、送り側のマスターシリンダーと受け側のレリーズシリンダーの油圧のやり取りをする構成になっています。
こちらのお車、以前レリーズシリンダーが漏れて他店で交換をしていたそうです。
マスターもレリーズも使用頻度は同じであることから寿命もほぼ同じと考えてよいです。
どちらか漏れた場合、必ず反対側のシリンダーもチェックすることをお忘れなく。
出来れば同時にオーバーホールなどを行うことをお勧めします。