アルファロメオ ジュリエッタQV(クワドリフォリオ ヴェルデ)のご入庫
先日、タイミングベルト交換でご入庫いただいたのですがその際に、不具合を発見したため再入庫です。
その不具合とは、燃料の直噴ポンプからガソリンがエンジン内部に漏れてしまっているということです。
最近のガソリンエンジンは直噴エンジンと呼ばれる燃焼室に直接ガソリンを噴射するタイプのエンジンが多くなってきました。
直噴エンジンの詳しい説明は割愛させていただきますが、今までのエンジンよりもさらに高圧にガソリンの圧力を高めて噴射する必要があります。
そのため直噴ポンプと呼ばれる二次ポンプで圧力を高めます。
このポンプはどのメーカーでもカムシャフトから動力を分けてもらい駆動しているのがほとんどです。
ジュリエッタのエンジンでもカムシャフトに直噴ポンプ用のカムがありそれで駆動しています。
このカムで駆動され動く部分から、ガソリンが漏れ出しエンジン内部にガソリンが混入してしまうのです。
漏れ出したガソリンは、エンジンオイルに希釈されます。
当然、オイルの潤滑性能を著しく低下させますし、ブローバイガス内のガソリン濃度が上昇することでエンジン内部の空燃比を狂わせてエンジン不調を起こします。
この不具合をいち早く察知するのは、診断機を当てて空燃比の学習状態を確認することが一番です、ガソリンがブローバイガスから混入しますのでコンピューターは薄くしようとコントロールするからです。
しかし、診断機を当てるのは工場に持ち込まなければなりませんので簡単な判断ではなくなってしまいます、そこでエンジンオイルレベルの観察をする方法が簡単に診断する方法となります。
ガソリンエンジンのエンジンオイルは通常でしたら増えることはないのですが、ガソリンが混入することでオイルレベルが上昇しますし、オイルの臭いもガソリン臭がきつくなってきます。
それでも、自分ではわからないという場合は定期的に行うエンジンオイル交換の際にチェックしてもらうことが良いと思います。
その場合でも、前回の履歴がわからないと比較できませんので信頼のおける修理工場で継続して交換をするようにすることをお勧めします。