栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 アウディ

AUDI A4(B8)車検整備

AUDI A4 アバント(B8)車検整備でのご入庫

車検でのお預かりですが、”ブレーキフルードレベルの警告灯が付いたり消えたりする”事があることが気になるそうです。

ブレーキフルードのリザーバータンクを点検するとMIN(下限値)すれすれでした。

 

確かにブレーキフルードの量が減っていますので、当然漏れている可能性もあるのですが今回の原因はブレーキパッドとローターの摩耗が原因でした。

前輪のブレーキ写真ですがパッドとディスクローターの摩耗がかなり進んでおり限界でした。

ではなぜパッドとローターが摩耗をするとブレーキレベルが下がるのか説明します。

摩耗したものと新品のブレーキパッドの比較です。

 

パッドだけでなくディスクローターの摩耗もかなり進んでいます。

厚み限度23.00mmに対して22.41mmと限界を下回っています。

これだけのパッド・ローターとも新品と比べて薄くなっているのがわかります。

 

ではディスクとパッドの組み付けられた状態での新旧比較です。

この矢印の幅はブレーキパッドとディスクローターを合わせた厚みで新旧でどれくらい差が出るかお分かりになるかと思います。

 

次にキャリパー側でこの矢印部分がどうなっているのか見てみます。

これだけピストンが突き出した状態でブレーキを効かせていた訳ですが、この突き出たピストンの裏側にはブレーキフルードが充填されています。

ピストンが突き出している分ブレーキフルードはキャリパーに来てしまっていた訳です。

ピストンを引っ込ませるとフルードはタンクに戻りフルードレベルも回復しました。

 

タンクにはフロートセンサーと呼ばれるフルードレベルを監視するセンサーが付いておりフルードレベルが下がるとフロートも下がり警告を発するようになっています。

今回は摩耗によりフルードがキャリパーに寄ったことでレベルの低下を起こし警告灯が点灯しましたが、当然フルード漏れでも同じことが起きますのでもちろん各部の点検は必要です。

今回は車検整備のご依頼ですので劣化したブレーキフルードも交換いたしました。

 

次にブレーキリザーバータンクを点検していて重大なトラブルを引き起こすであろう注意点を見かけました。

通常はこのようにカバーで覆われていてブレーキタンクも横からは診ることが出来ません。

このカバーをどかすとこのようにブレーキタンクを横から見ることができます。

ここで注意点です。

AUDIはエンジンルームの中でこの部屋とエンジンの部屋が分かれているのですがここに木の葉などのゴミが多く堆積してしまいます。

今回のこの車両も多くの木の葉が浸入していました。
このような不純物が大きな故障を引き起こす引き金になりることがありますので注意が必要なのです。

 

この穴は水抜き穴です。

この車両はすでに水抜きのグロメットが取り外されていたのですが通常はここにゴムの水抜き栓が付きます。

車外からの逆流を防ぐため水抜き穴は大きく開放されていないのですがそれが木の葉や泥などでふさがれてしまうのです。

ここがふさがれると先ほどのカウルトップ下側が水溜まりになり電子機器を水没させて破損させたりブレーキマスターバックから水が浸入してエンジンを破損させてしまうなどと言う重篤な事態を引き起こすことがあります。

車検の際にはここをきれいに掃除して不具合を未然に防ぐようにするとともにお客様にも木の葉のあまりかからない場所への駐車を促します。

この車両ではエンジンのエアクリーナーケースにもかなりの木の葉が浸入していましたので特に注意が必要です。

車検整備の際は単に点検項目だけでなくこのような部分にも注意を向ける必要があります。

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

営業時間、営業日のお知らせ

2025年4月より第2土曜日を休業日とさせていただきます。 4月以降の休業日は、日曜、祝日及び第2土曜日となります。 ご不便をお掛け致しますがよろしくお願いいたします。 なお営業時間は、平日は9時から18時 土曜日は10時から18時となります。 お預かりおよびご返却に関しては上記以外のタイミングも可能ですので要ご相談とさせていただきます。 よろしくお願いいたします。

続きを見る

BMW X5(F15)エアサスペンション パンク

BMW X5(F15)のご入庫 走行中、何か後輪がゴツゴツする感じがするとのこと。 原因は一目瞭然このような姿勢になっていればゴツゴツするのも当然です。 車体後部が大きく下がってしまっています。 これはエアサスペンションがパンクしてしまっているため空気バネであるベローズ(エアスプリング)がつぶれてこのような姿勢になっているのです。 ベローズはこのような形をしていて一見するとなにもおかしな感じはしません。 これは一番縮んだ状態ですので圧搾空気を送り込むとこれだけの長さになります。 折れ曲がっていたところに細 ...

続きを見る

BMW750(E65) パーキングブレーキユニット破損

BMW750(E65) 電動パーキングの警告灯が点灯してパーキングブレーキが掛からないとのこと。 現在、電動パーキングブレーキは軽自動車なども含めて多くのモデルで採用されていますが、この車種の時代では一部の上位モデルで採用され始めた時代のものになります。 電動モーターユニットがトランク内にありモーターが回りギアを回してワイヤーを引いて後輪のキャリパーを聞かせてブレーキするシステムになっています。 しかしユニット内部の歯車が破損してしまうことで作動できなくなるというトラブルが起きます。 実際ユニットを外して ...

続きを見る

VW アルテオン フューエルフィラーリッド開かない

VW  アルテオン 給油口が開かないとのことで入庫しました。 この車両はフューエルリッドに電磁ロックがかかるようになっているのですが解除できません。 正常な状態はリッドを軽く押すとこのように開くようになっています。 https://masutaka.co.jp/images/VID_20250125_103118.mp4   電磁ロックはアクチュエーターで作動させますが、アクチュエーターが悪くうまく作動しないというトラブルは比較的多く、アクチュエーター付近を叩いたりすることで動いてくれることが多いのですか ...

続きを見る

”直前直左視界確認”ご存知ですか?

自動車の法律保安基準の中に”直前直左視界確認”の項目があることをご存知でしょうか? あまり聞きなれない言葉かもしれませんがSUVなど車高の高い車両で、背の低い子供が車両の直前や直左(助手席下部)の死角に入ると見えず危険な事故につながります。 そこで車両直前や運転席反対側死角になる部分を運転手が確認することが出来るようにしなさいという法律になります。 法律的に平成19年1月以降の製作車両に取り付け義務が施行されています。 一般的にこのようなミラーが多くデザインがイマイチでかっこ悪いと思われて取り外す方もいら ...

続きを見る

BMW 420グランクーペ(F36)ヘッドライト内LEDスモール不具合

BMW 420グランクーペ(F36) ヘッドライト内部のスモールリングが黄色く薄暗いとの事。 点灯していないわけではありませんが黄色く暗いです。 この車両はLEDで点灯させているのですがヘッドライトユニットの上部にLEDのスモールランプユニットがあるため外すとそこに原因がありました。 LEDチップ周辺が焦げた感じになっています。 LEDの相手になるスモールランプのリングはこのように焦げて溶けてしまっています。 スモールランプはリング状に光るのですがその末端にLEDの光を入力することでリング全体が光ファイバ ...

続きを見る

マツダ RX‐8 クラッチが切れない意外な原因

マツダ RX‐8 バキンという音とともにクラッチがうまく切れなくなったとのことで搬送されました。 この車両は以前クラッチオーバーホールをしているためクラッチ本体に関するトラブルは考え辛いです。作業内容リンク クラッチペダルを踏むと完全に節度がなくなっている感じではないので、油圧の抜けは考えづらいですし実際にどこからも漏れていませんでした。 ペダルを踏み込むと何かフアフアした感じがしますのでペダルをのぞき込むとそこに答えはありました。 クラッチペダルの金属製ブラケットが破断してしまっています。 ペダルを支え ...

続きを見る

アルファロメオ ジュリエッタ 走行不能

アルファロメオ ジュリエッタ1.4 TCTの警告灯が点灯して走行できなくなったので診て欲しいとのご依頼、しかし動かない状態でしばらく放置してしまい今はエンジンも掛からないとの事。 ※TCT:アルファロメオのトランスミッションシステムの名称で、乾式DCTタイプのデュアルクラッチ自動変速システム 自動車保険のロードサービスを使用して搬送するように依頼いたしました。   入庫時はバッテリーが上がってしまいエンジンもかからない完全不動状態で搬送されてきました。 エンジンが掛かっていた時にTCT警告灯が付 ...

続きを見る

スズキ ハスラー(MR41S) CVTフルード交換

スズキ ハスラー(MR41S) CVTフルード交換のご依頼です。 CVTオイルパンを取り外して内部のストレーナも含めての交換がご希望です。 走行距離8万㎞台でかなり鉄粉が磁石に吸着しています、オイルパンを外して交換して正解です。 このトランスミッションには、これ以外にオイルフィルターも装着されているので忘れないようにしなければなりません。 真っ黒になったフィルターとフルードを見るとやはり交換の必要性を感じます。 しかしこの自動車メーカーではCVTフルードは無交換という案内をしているからなのでしょうか?フィ ...

続きを見る

灯火類の進化と憂鬱

自動車に使用される灯火類は周りに自車の存在を知らせたり、これからどのようなアクションをするかを知らせる非常に重要な役割をします。 昔から役割自体に大きな違いはありませんが発光体の種類が最近では大きく変化してきました。 従来はこのようなフィラメントを使用した電球を使用していました。 少し進化したものでフィラメントを使用しているもののハロゲンガスで光が強くなったものもあります。 どちらもフィラメントを使用しているという意味で熱エネルギーを光源とする種類になります。   しかし最近は熱エネルギーを光源 ...

続きを見る

-故障修理・整備, アウディ

© 2025 増高自動車工業有限会社