MINI クーパーS(F56)

エンジンオイルと冷却水漏れでご入庫
オイルエレメント周辺がオイルでベタベタなのですが尋常な量ではありません。
これだけ大量のオイル漏れの場合単純にパッキンの不良だけとは考えづらいです。
エレメントケースを取り外します。


エレメントケースは樹脂でできていますがパッキンを組付ける溝が割れてしまっています。



これではシールパッキンを押えこむことが出来ず漏れ出すのは当然です。
新しいエレメントケースに交換します。

オイルエレメントケース以外にもエンジン前方にサーモスタットが組付けられていますがそこにも漏れた形跡がありますし、ウォーターポンプにも漏れ跡があります。
こちらも分解を進めます。


サーモスタットも樹脂製で液状ガスケットが多く塗ってあったので以前修復をしたのかもしれません。

ウォーターポンプにも漏れあとがありますので交換です。

樹脂製パーツの使用頻度が非常に増えましたが今回のように冷却水とエンジンオイルなど水と油を流すような部品でも当たり前のように使用するようになりました。
形状も複雑なものに対応できるし強度も金属を上回ることもできるしリサイクル性・コスト削減などいいことずくめのような樹脂部品ですが、熱や経年などのよる劣化は避けることが出来ないのが最大の弱点であることがこのような不具合でわかると思います。
樹脂パーツを乾かすと冷却水が流れているところの樹脂の劣化による白化がはっきりとわかります。


従来の金属製の部品を使用したところでパッキンやガスケットでシールしますのでいつかはそこから漏れることは避けることが出来ませんが、本体の金属部分は再使用できてパッキンやガスケットのみを交換することで修理が出来ますし、今回のようなシールが決壊して大量の漏れを突然起こすような壊れ方はほとんどありません。
今回のような事例では部品全体をアッセンブリーで交換することになりますので部品代が高額になることは避けられません。
金属部品から樹脂部品にシフトしていく流れは先ほどのように重量やコスト・リサイクル性など様々な要素があるので致し方ないのですが、昨今樹脂パーツの耐用年数が短くなっていることを感じるのは再生プラスチックの使用率の増加などの要因が大きいのではないかと思わざるを得ません。
自動車を永く所有したい気持ちとは裏腹に寿命が短くなる現代車の維持でオーナーは悩むことになります。