ミツビシ ミニキャブトラック(U42T)
車検でのご入庫
ご依頼事項はウインカーレバーがハンドルを戻しても戻らないとの事。
確かにハンドルを戻してもレバーは戻りそうで戻りませんし、レバーもなんとなく重たく節度もあまりありません。
この時代のウインカーレバーの作り自体は複雑ではありませんのでハンドルを外してディマースイッチをみてみます。
ホコリまみれになっています!
軽トラックは使用上どうしてもホコリまみれになるためこのような状態になっていることが多いです。ディマースイッチAssyを取り外してきれいに清掃していきます。
レバーには劣化して硬くなったグリスにホコリが付着してレバーの動きを妨げています。
ついでに基盤を外して接点もきれいにして組みなおしていきます。
接点もきれいにすることで電気的なトラブルも防ぐことが出来ます。
きれいにして組みなおすとレバーの動きも軽くなり、ハンドルを戻したときにウインカーレバーもスムーズに戻るようになりました。
次に車検上、保安基準に不適合な部分がありました。
この写真のランプはシートベルトの警告灯なのですが、この車両は警告灯が点灯しない状態でした。
このランプは保安基準上でも、シートベルトを装着していない場合は点灯して、装着後は消灯するようになっていなければいけません。
この車両ではシートベルトの受け側のバックル内部にスイッチがあります。
バックルの付け根には電源は来てはいるのですが、ベルト側のタングを差し込んでも反応しないので内部で何か起きているようです。
しかしこの部品は単体では供給されておらずシートベルト全体での供給になり非常に高額になってしまいます。
分解して内部を点検してみます。
中にはスライド接点がありこの部分の接触不良が原因で点灯しないことがわかりましたのでディーマースイッチと同様に清掃給油して組付けると正常な動作をするようになりました。
今回、この2か所の修理は似たような不具合で、接点の接触やホコリやグリスの劣化で動きが悪くなったことが原因で発生しました。
ともあれ清掃して組みなおすことで不具合が解消するのですから、現代の車両と比べると非常に簡単に修理が可能という意味ではほとんど問題にならないとも言えます。