栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 ホンダ

ホンダ インサイト(ZE1)パワーウインドウモーター故障

ホンダ インサイト(ZE1)のご入庫

平成17年式の初代インサイトで特徴的なデザインをしています。

車検整備でのご入庫ですが運転席のパワーウインドウが動かないことを訴えられていました。

以前、運転席のパワーウインドウを操作した後に煙が出て、パワーウインドウモーターを中古品で交換した経緯があるとのことでしたが、しばらくしてまた動かなくなってしまったそうです。

 

点検を始めます。

パワーウインドウモーターにかかる電気を測定すると正常にかかっているようです。

次にパワーウインドウモーターに直接、12ボルト電圧を掛けますがモーターは回りません。

やはりモーター本体に異常があるようで、モーターの抵抗を測ると無限大ですので内部で断線しているのは間違いなさそうです。

 

ここからが問題です、以前中古品で交換したのはその時にすでに新品が製造廃止になっていたからなのです。

今回も当然新品はありませんし、時が経っているので中古部品も見つかりません。

何とか直さなければいけませんのでまずはモーターを分解してみることにします。

モーターケースを外すとやたら金属粉が出てきます。

 

一般的なモーターですのでこのようにコイルが入っています。

ブラシが接触するコンミテーターが少し荒れています。

 

ブラシとはコイルに電源を供給する部品なのですが、回転部分に給電するのでブラシは滑りながらコイルに接触します。

しかし、2か所あるべきブラシホルダーの一つは破断して転がり落ちてしまっていました。

多量に出てきた金属粉は個々の接触で起きたもののようです。

ブラシがなければ電気回路は成り立っていませんので抵抗を測っても無限大になるわけです。

ブラシを支える部分は非常に薄い金属ですので何かで代用するのは非常に困難ですので、以前焼き付いてしまって交換したモーターをお客様はとっておいたのでここからブラシホルダーを摘出できないかチャレンジしてみます。

確かにかなり焼き付いてしまっています。

 

焼けて溶けてしまったモーターから何とか摘出したホルダーとブラシ

これを欠損した部分に移植しました。

荒れたコイルもきれいにして組付けます。

移植修理してこのように正常に動くようになりました。

前回の不良部品を取っておいてくれたので何とか直すことができました。

 

ちなみに前回の中古品交換の際、パワーウインドウスイッチも同時に交換したそうです。

交換理由は運転席スイッチのノブの節度がおかしく中立位置に戻らなくなったためとのことでした。

このスイッチの故障が原因でパワーウインドウを動かした中立の戻らず、ずっと接点がつながったこと(通電しっぱなし)によりモーターに長時間通電して焼き付いてしまったようです。
本来、長時間通電した場合ブレーカーのようにシャットダウンするようにできていますがどうもうまく作動しなかったようです。

前回の修理の際に、パワーウインドウスイッチは交換済みですのでこのような不具合の再発はないと思われます。

 

今回は何とか修理できたのは幸いでしたが平成17年式くらいでこのような部品供給が無くなるのは今後不安要素といえます。

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

クライスラー イプシロン(312)エアコンコンプレッサー圧縮不良

クライスラー イプシロン(312)ご入庫 エアコン(冷房)が効かないとの事。 入庫時は効きが甘いとはいえ冷風は少しは出ていますのでエンジンルームを確認するとコンプレッサーは回っています。 初めに冷媒システムの基本であるガス量の確認から行っていきます。 この車両は500g±40gが規定量ですが80gしか回収できませんでした。 冷媒ガスが完全に足りない状態です、これでは当然冷房は効かないのは当然なので規定のガス量に充填して点検を進めます。 しかし、規定のガス量を入れても冷風はあまり出てきませんので、規定のガス ...

続きを見る

BMW X3(F25)エンスト

BMW X3(F25) 走行中突然エンジンが止まってしまいクランキングし直してもエンジンが掛からないとのご連絡 クランキングは勢いよく出来るようなのでバッテリーなどには問題なさそうです。 電話でいろいろ指示して試しましたが掛からないようなのでレスキューを手配することになりました。 しばらくして積載車で運ばれてきましたが、その時には正常にエンジンが掛かるようになっていました。 診断機で故障コードを読み出してみると ・11A002 高圧燃料妥当性:圧力が低すぎる ・481B01 制御電圧EPKSが低すぎます ...

続きを見る

トヨタ ランドクルーザープラド(KZJ78)発進加速不良

トヨタ ランドクルーザープラド(KZJ78)のご入庫 発進がもっさりしていて進まない感じがするとの事。 こちらのお車オートマチック車両でミッションのトラブルなのかエンジンの出力の問題なのかお電話ではわからないので自走可能との事で乗ってきていただきました。 入庫時、確かにDレンジで発進すると進みが悪い感じがしますがLレンジで発進するとちゃんと進みます。 どうやら2速発進してしまっているために加速がもっさり感じたようです。 しばらくテストしているとオーバードライブランプが点滅し始めました。 このランプはオーバ ...

続きを見る

8月の休業日 お知らせ

8月の休業日は、10日(日曜日)から17日(日曜日)及び3・24日・31日(日曜日)は休業させて頂きます。

続きを見る

メルセデスベンツC200(W205)エアサスペンションスローパンク

メルセデスベンツC200(W205) 朝になると駐車場で車体後方が傾いているとの事。 この車両は4輪エアサスペンション車両で、傾きはエンジンを掛けると直るということからエアサスペンションのベローズからのエア漏れが考えられます。 後輪のサスペンションバネであるベローズ(エアスプリング)から少しずつ空気が抜けることで車体が沈み込み傾きます、エンジンを掛けるとエアポンプも作動して空気を送り込むことで車両姿勢は正常に戻ります。 後輪のベローズを交換します。 見た目では何ともありませんが石鹸水を掛けてエア圧を加える ...

続きを見る

メルセデスベンツ A180(W169) CVTエレクトロユニット故障

メルセデスベンツ A180(W169)のご入庫 トランスミッションエラーが出て変速しなくなってしまうとの事。 診断機にて故障コードを読み出すと。 ・0793 セカンダリスピードセンサー  スピードシグナル使用できず ・0722 アウトップトスピードセンサー スピードシグナル使用できず ・0896 CVTの許容されていない低速への変速 を検出しました。 このモデルもかなり年数が経ってしまいましたが定番の基盤故障での故障コードと一致します。 エレクトロユニットを取り外して基板修理をできる業者様に送り修理依頼を ...

続きを見る

VW TTクーペ(8J)ヘッドライト光量が出ない

VW TTクーペ(8J)車検でのご入庫 灯火類の点検 一件何の問題なさそうですがBVGFTRBBBBBBBBBBBGFTR76大きな問題が潜んでいます。 それはヘッドライトの光量です。 左のヘッドライトの光軸調整の上、光量測定を行いますがこちらは全く問題なし。   しかし右側は測定が出来ないほど光量が低いです。 肉眼で見比べると何となく右側が暗い感じがしますが実際に測定すると左の1/3ほどしか光量が出ていませんのでこのままでは保安基準不適合です。 このヘッドライトはキセノン(HID)タイプのプロ ...

続きを見る

ミツビシ パジェロミニ(H56A)ブレーキペダルが重い

ミツビシ  パジェロミニ(H56A)のご入庫 ブレーキペダルが重くてかなり強く踏まないと止まらないのと、ブレーキを踏むとエンジン回転が上昇するとの事。 ブレーキペダルにはマスターバックと呼ばれる倍力装置が装着されており軽い踏力で強くブレーキが効くようになっています。 このマスターバックが壊れると倍力装置が働いていないわけですからかなり強く踏み込まない限りブレーキは効かず車両を止めるのは難しくなります。 次にブレーキを踏むとエンジン回転が上昇するという不具合ですが、これもマスターバックの故障に起因します。 ...

続きを見る

スマート フォートゥー ワイパーリンク脱臼

スマート フォートゥーのご入庫 ワイパーが動かない、何か前のほうから動いている音だけがするとの事 入庫時ワイパーアームは動きませんがワイパーモーターの作動音は聞こえるのでこの音のことをお客様はおっしゃっていたようです。 このような場合ワイパーモーターから先のリンクに異常があることがほとんどです。 分解していきます。 ワイパーリンクは隙間から見えていますが外すことはできません。   いろいろ外してようやくワイパーリンクを取り外しました。 リンクのジョイント部分がさびて外れてしまっています。 樹脂のブッシュが ...

続きを見る

トヨタ プリウスα(ZVW40) エンジンがガタガタする

トヨタプリウスα(ZVW40)のご入庫 エンジンチェックランプが点灯してエンジンがガタガタするとの事。 チェックランプが点灯しているので故障コードを読み出します。 ・P0401 EGR流量不足 を検出しています。 EGR(Exhaust Gas Recirculation)とは排気ガスの一部を吸気側に戻して最高燃焼温度を下げるなど行うシステムになります。 EGRガス流量にエラーがあると検出しました。 まずは排気ガス流量をコントロールするEGRバルブを取り外して点検します。 バルブが見事に開きっぱなしで固着 ...

続きを見る

-故障修理・整備, ホンダ

© 2025 増高自動車工業有限会社