ニッサン NV350キャラバンのご入庫
何かエンジンがうるさくベルト鳴きのような音がするのと、エアコンも効かない気がするとの事。
エンジンを掛けると”ゴー”と酷い音が聞こえます。
エンジンを掛けながら異音の原因を調べていくとエアコンのコンプレッサーがおかしいことに気が付きました。
ベルトの掛かるプーリーが斜めに傾いています!
エアコンコンプレッサーのON/OFFを行うマグネットクラッチプーリーが斜めに傾いて激しい異音を発していたのです。
ベアリングにガタが生じてベルトの力で引き寄せられて傾いている状態です。ベアリングの寿命が原因となります。
入庫時はエンジンが掛かる状態でしたが、停止後再度掛け直すとクランキングが異常に重たくエンジンが掛からなくなりました。
原因はこのマグネットクラッチプーリーのベアリングが焼き付いたことでベルトを介して抵抗になりクランキングが出来なくなったのです。
焼き付いて走行不能寸前のギリギリのところで入庫したわけです。
エアコンコンプレッサー(マグネットクラッチ付き)の交換
プーリーが焼き付いたことで金属が赤く変色していますし、ロックしたことでベルトがスリップして溶けた跡があります。
マグネットクラッチもここまで壊れていると当然内部のコイルも電気的にショートしています。
実際ヒューズもショートして切れてしまっています。
その他のプーリーもベアリングを使用していて限界が来ていましたので交換します。
エアコンの冷媒ガスシステムを切り離すのでリキッドタンクもお取り換え。
正常なマグネットクラッチの動作
お仕事で使われているこちらのお車、走行距離20万kmを超えていますのでこのような不具合は発生しても不思議ではありません。
もう少し症状を無視して乗っていればエンジンが掛からない状態に陥るところでしたので、このような異常に気が付いた際はすぐに点検を受けるようにしてください。