FIAT500のご入庫
他店でエアコンガスを足してもらったが漏れてしまっているとの事。
ガスを入れてもすぐに無くなってしまうしエアコンの吹き出し口から化学臭がするとのことで、室内側でエアコンガスが漏れてしまっていると指摘されたそうです。
当店でも吹き出し口の臭いを嗅ぐとエアコンのガス臭(オイル臭)がすることを確認できたため残念ながら室内側のエアコンユニットを取り外さなければならないと診断致しました。
ヒーターも冷媒ユニットも室内のダッシュボードの内側にあるため作業は非常に大きなものになります。
ここまで分解しなければ取り出すことが出来ません。
エアコンユニットを分解すると内部にエバポレーターが現れます。
この蛍光色の液体はエアコンのコンプレッサーオイルに入っているもので漏れを確認しやすくするために蛍光剤が混ざっています。
ここにこれだけのオイルがあるということはガスとともにオイルが噴き出したということになります。
エバポレーターをどかすと蛍光剤が広範囲に散っているのがわかります。
エバポレーターの交換が必要なのですが、この車両はエバポレーターの単体供給はなくエアコンユニットアッセンブリーでの交換となるそうです。
それはユニット自体がビスで留める構造ではなく樹脂を溶かして止めるようになっていて分解できないように作られているためです。
※初期のモデルではビスで留まっていました。
今回は予算の都合もあったため中古のユニットを使用して交換となりました。
交換後はガス漏れも解消してエアコン修理は完了いたしました。
エアコンユニットにはエアコンガスが循環して冷やす冷媒回路とエンジン冷却水が廻って暖めるヒーター回路が一体になっていて暖かい空気と冷たい空気を混ぜることでエアーコンデショナーとなっています。
エアコンガスしろ冷却水にしろ漏れると作業は大ごとですので漏れてほしくない(壊れてほしくない)個所と言えます。