VW シャランのご入庫
前回修理して半年間何事もなかったようですが、エンジンオイル交換でいらした際に、”初めの時ほど酷くないが何か似た感じの症状が出た時がある”とおっしゃっていました。
エンストなどは解消していたようなのですが、少し気になりましたがもうしばらく乗ってみるとの事でした。
そこからさらに半年が経ち、ご連絡が入りました。
”走行中にエンジンが止まってしまった”との事です、走行中のエンストは非常に危険なためすぐに入庫していただきました。
症状はやはりエンストしたりアクセルとエンジンが連動していない感じでアクセルを踏んでも進まない時があるとの事でした。
診断機で故障コードを読み出すと前回交換した時と同様燃料ポンプの故障を検出しています。
前回交換したコントロールユニットがまた壊れたのかと思いましたが新品部品がそうそう壊れるとは思えませんので今度は燃料タンク内にある燃料ポンプを点検することにします。
燃料ポンプはタンクを降ろさないとアクセスできません。
ポンプを降ろすと不具合の原因が明らかになりました。
燃料ポンプのコネクターの1極が焦げて溶けてしまっています。
ここの通電不良で燃料ポンプの回転が安定していなかったことが原因で間違いありません。
燃料ポンプを交換します。
溶けてしまっているコネクターも今後の不具合の原因になりますので補修コネクターで新しくします。
この溶けたコネクターは前回の整備の段階から起きていてコネクターが原因でアンプが壊れたのか、アンプが原因でコネクターが壊れたのかはわかりませんがこのように故障を起こしていました。
修理は不具合の症状が解消すれば完治したと判断しますが、このように火種が別にありあとから不具合が起きることもあります。
前回の修理の時にポンプのコネクターも点検しておくべきでしたが、タンクを降ろさなければアクセスすることも出来ないようなところにあるので、容易に点検が出来ませんでした。
このように複数個所に渡り不具合箇所が発生する故障というものは、思いのほか多い為、見逃したものがあとから悪さをするという典型的な故障事例と言えます。