栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 BMW

BMW Z3 永い眠りからの目覚め

BMW Z3

ご依頼は親族の形見の車両を動けるようにしてもらいたいとの事

この車両は主がいなくなってから放置されて何年も動かしていない状態(約7年)との事で不安でしたが、保管先に向かうと屋内にあり想像以上に保管状態は良い状態でした。

とはいえ7年も動かしていない車両がいきなり動くわけはありませんので、各部点検したうえで進めなければなりません。

 

まずエンジンをいきなり回すわけにはいきませんので、シリンダー内にオイルを回すために手でクランクシャフトを回してオイルを潤滑させます。

次に燃料を噴射できない状態で新しいバッテリーに交換してクランキングをして正常に圧縮するか試した結果問題なさそうな圧縮音がします。

最後に燃料を点検しますが、ガソリンは置いておくだけで劣化したり揮発してしまいます。残ったガソリンの残留物は燃料系統にダメージを与るためここが一番の難関となります。

やはり燃料タンク内の臭いを嗅ぐと劣化した燃料の臭いがします。

燃料ポンプも作動音がしません。

ガソリンの残留物などで固着してしまっている可能性がありますので、ポンプを取り外してみます。

取り外したポンプはこちら。

燃料で固着したのではなくタンク内の水分で錆びてしまっていました、タンク内の結露などの水分で錆びてしまったのでしょう。

このモデルもだいぶ年数が経ち燃料ポンプは、国内で流通していないため海外から取り寄せ交換することにしました。

当然燃料タンク内の汚れも綺麗にした上で、燃料フィルターも交換します。

交換後新しいガソリンを給油してエンジンを掛けると何事もなかったかのようにエンジンは息を吹き返しました。

タンク内は酷い状態だったのですが、燃料ライン内は外気に触れずそれほどガソリンは傷んでいなかったようです。

信じられないくらいエンジンは正常に作動しますので、各部油脂類やブレーキなど他の部分もメンテナンスを行い走行テストを行います。

 

しかし走行させてみるとガタガタひどい車体振動でまともに走行できません。

原因はタイヤにフラットスポットが出来てしまい振動を発生させました。

長期間車重がかかった状態だったため、タイヤの一部がつぶれて平らになり丸くなくなったことで振動が起きていました。

タイヤの劣化が原因ですので新しいタイヤに交換します。

タイヤを4本交換して再び走行すると、昨日まで普通に走っていたかのように何事もなかったかのように走行することが出来ました。

放置される前も手入れが行き届いていたのと、保管の状態が良かったためこの程度の整備で永い眠りから目が覚めることが出来たのでしょう。

 

自動車は愛車として大切にされることが多く、このようにオーナーがいなくなって時間が経ってしまった車両を目覚めさせてほしいというご依頼は結構あるのですが、やはり一筋縄でいかないことが多いです。

そんな苦労ののちにでも、愛着のある車両を引き継いでもらえることは車両もそうですが元のオーナーも幸せに思っているのではないでしょうか。

 

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

ルノー カングーⅠ エンジンコンピューター故障

ルノーカングーⅠ エンジンの調子が悪いとの事で積載搬送されました。 エンジンはエンストするほど回転が不安定な状況。 診断機を使用して故障コードを読み出します。 故障コードでは2番と3番シリンダーの回路故障と失火を検出しています。 実際にパワーバランスを診ても2・3番シリンダー両方とも反応がなく失火しており1・4番シリンダーの2気筒でギリギリ掛かっているようです。 ガソリンエンジンの3要素の火花を診ても2・3番シリンダーは火花が出ていないようなので火花が出なくなる要素を探求していきます。 まずは点火系統の末 ...

続きを見る

ホンダ N-VAN VSA警告灯点灯

ホンダ N-VAN 時々チェックランプが点灯するときがあるとの事。 何のチェックランプが点くのかお話を聞くこのマークが点灯するとの事でした。 これは横滑り防止装置の警告灯になり、ホンダではVSAと呼ばれるシステムの警告になります。 診断機をつないで故障コードを読み出してみると、マニュアルミッション車でクラッチスイッチB/Dのエラーを検出していました。   クラッチが横滑り防止装置に関連があるの?と思われるかもしれませんが横滑り防止装置は様々なセンサーなどからの情報で車両の状態を瞬時に読み出して制 ...

続きを見る

クライスラー イプシロン(312)クラッチ異音/走行不能

クライスラー イプシロン(312)のご入庫 エンジンの方から大きな音がしてギアもニュートラルで走行不能になったとの事でレスキューにてお預かりしました。 エンジンを掛けるとクラッチ付近からギャーという大きな異音が発生してギアもつながらない状態です。 こちらの車両は、FIAT500でおなじみのデュアロジック(AMT)を搭載しています。クライスラーなのでデュアロジックとは呼ばずデュアルファンクションという名称になります。 同じものですがややこしいのでデュアロジックという名称でご紹介します。 異音の出どころとして ...

続きを見る

VW ゴルフ6 ヘッドライトの曇りを放置した結果

VW ゴルフ6のご入庫 ヘッドライトが点かないとの事。 確かにヘッドライトは点灯しませんが原因は想像できます・・・ 大量の水がヘッドライトに浸入しています。   診断機も掛けますが当然エラー検出。   ヘッドライトのシーリングが悪くなり雨水が浸入しているのですが、水が入ってよい訳がありません。 どのようになるかと言いますとこのようになります。 ヘッドライトユニットは単に電球が入っているわけではなくHIDのバラストユニットやアクティブヘッドライトのコントロールユニットなども一体になっています。 こ ...

続きを見る

ブレーキランプの不思議な点灯

ブレーキランプが切れているとの事でご入庫。 しかし点灯確認すると何かおかしいです。 ヘッドライトを点灯させます。 するとブレーキを踏んでいないにもかかわらずハイマウントストップランプが点いてしまいます。 ブレーキは踏んでいませんのでハイマウントストップランプは消灯していなければなりませんし、ナンバー灯が点灯しているので本来なら左右スモールランプは点灯しなければなりませんがこちらは左右とも点いていません。   今度はブレーキを踏むとブレーキランプ部分はかなり弱弱しく点灯していますが暗くてブレーキを ...

続きを見る

ルノー カングーⅡ後期 突然の加速不良

ルノー カングーⅡ こちらはカングーⅡの後期モデルで1200㏄ガソリンエンジン ターボチャージャー付になります。 エンジンチェックランプが点灯してアクセルを踏み込んでも進まなくなったとのことで積載搬送されました。 エンジンは掛かりますが空気を吸う吸気音が大きいです。 音の出所をたどるとターボチャージャーから出てくる樹脂製の加給パイプがパックリ開いてしまっていました。 この部分は樹脂を溶着させて組まれているのですがそこが剝がれてしまっていました。 従来は金属で作られていたこのような部品も樹脂を使用するように ...

続きを見る

VW ゴルフ5GTI ハブベアリングの故障あれこれ

VW ゴルフ5 GTI 年数・距離共に大分伸びてきたこの時代の車両、ハブのベアリングもそろそろ限界を迎えることが多くよく見かけるます。 同型モデルで違う車両ですが、それぞれのハブベアリングの不具合症状例を紹介します。 走行中ゴーゴー音が聞こえるためタイヤを変えたが音がやまなかったとの事でご来店。 走行テストを行うと低い音でゴーという音が60㎞/h位から車内に響きます。 感覚的には車両後方から聞こえる気がします。 リフトで車両を持ち上げてタイヤを手で回すと右後輪の車輪からゴー音が出ていることが確認できました ...

続きを見る

VW ティグアン(AD1)パークセンサー エラー

VW ティグアン(AD1) メーターにパークセンサーエラーの表示がされるとの事。 パークセンサーとは障害物に近づくとピーピーと警報音やモニターなどに表示されるシステムのセンサーで、超音波で障害物との距離を測っています。 診断機でどこのパークセンサーのエラーが検出されているか点検すると左後方のセンサーのエラーを検出しました。 エラーを消去しても消えませんので現在故障として検出しています。 センサーにつながるコネクターの接触も悪くないのでセンター自体の故障判断して交換します。   交換後は正常に作動してエラー ...

続きを見る

アルファロメオ ジュリエッタ オーバーヒートランプ点灯

アルファロメオ ジュリエッタ1.4のご入庫 オーバーヒートランプが点灯したとの事 この警告ランプは危険ですのでロードサービスで搬送してもらいました。 症状が発生した時の様子をお聞きするとエアコン(冷房)の効きが急に悪くなったためガソリンスタンドで診てもらおうと立ち寄ったところ今度はオーバーヒート警告灯が点灯したとの事。 ガソリンスタンドでは電動冷却ファンが回っていないのではないかと言われたようです。   点検を始めます。 エアコンを掛けると回るはずの電動ファンはやはり回っていません。そこで電動フ ...

続きを見る

ニッサン ノート(E12)突然の異音とエンスト

ニッサン ノート(E12) 走行中突然変な音がエンジンからして、吹けなくなりエンストもするようになったとの事。 エンジンからもヒュンヒュン変な音がするそうです。 ロードサービスで積載搬送して入庫となりました。 エンジンは掛かりますがDやRレンジにシフトするとストンとエンジンが止まってしまう時があります。 それに空ぶかしをするとヒュンヒュンとかなり大きな音が響き渡ります。 音の出どころを探ると一目でわかる故障個所がありました。 これはスーパーチャージャーの出口で加給圧の掛かった空気が通るダクトです。 樹脂製 ...

続きを見る

-故障修理・整備, BMW

© 2024 増高自動車工業有限会社