VW ゴルフⅥのご入庫
ご用命はエンジンやEPCなどの警告灯が点いてエンジンもブルブルして力がなく進まないとの事
故障コードを読み出すと1番シリンダーのミスファイヤーを検出しています。
ミスファイヤー(失火)とは何らかの原因で爆発をしていないことを表します。
まず、うまく火花が飛んでいるか点検するためにスパークプラグを点検してみます。
このエンジンはイグニッションコイルは4気筒分が一つになっているタイプでそれぞれのシリンダーに火花を飛ばすための電気をプラグコードを伝って流します。
1番シリンダーのプラグコードを外すと内部の絶縁体のゴムが切れてしまっていました。
このプラグコードはスパークプラグのところから雑電波が出ることを防ぐために金属でシールドされています。
※火花が飛ぶときに電磁波がノイズとしてコンピューターなどに悪影響を与えるのを防ぐためシールドで閉じ込めるのです。
そのシールドの内側はゴムで絶縁されていて外部に電気が漏れないようにしています。
今回はこのゴムが劣化で切れたことで絶縁が保たれなくなり電気が漏れてミスファイヤーを起こしたのです。
スパークプラグも点検してみると1番シリンダーだけ黒くくすぶっているのでうまく燃焼できていないかったのがわかります。
スパークプラグの接地電極側のチップも脱落しています、原因は摩耗によりチップの保持が出来なくなったのでしょう。
プラグコードとスパークプラグを4気筒分交換します。
こちらの車両走行距離ではまだ5万km台でこのような不具合が出るには早すぎると思うのですがどのように使われてきたのかもわかりませんし欧州のパーツのクウォリティーの問題もあります。
国産車の様に10万km位普通に持つだろうという考えは通用しませんので定期的な点検や予防整備を行うことをお勧めします。