栃木県宇都宮市の整備工場
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ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 マツダ

マツダ RX-8 加速時息継ぎ

マツダ RX-8のご入庫

ご用命は高速道路走行中に加速しようとした一瞬もたついて加速をしなかったとの事。

細かく問診をしていきます。

・チェックランプ点灯なし(故障コード)の検出なし
・100km/hほどの速度で一定速で走っていたが前方車両を追い抜くため車線変更の際少しアクセルを踏み込んだ時に一瞬アクセルが反応しなかった。(アクセルを踏み込んでも加速しなかった)
・そのあとは怖かったので一定速で走り続けたが何も起きなかった。
・初めて起こった症状で一般道では発生していない。

上記のような内容で、故障コードも検出していないことからなんとなくセンサーなどではない気がします。
※故障コード検出には、しきい値がありますので拾っていないから大丈夫だという意味ではありません。

このように加速の際もたつくような症状では点火系が高濃度のガソリンに点火できずにくすぶるなど考えられますがこちらのお車はプラグとイグニッションコイルは最近交換済ですので点火系統もひとまず正常と判断します。

 

次に加速の際一瞬もたつく症状はなんとなくガソリンが足りていない症状にも感じられます。
※問診をもとにあくまでも経験上感じたものです。

そこであえてガソリンを多く消費するような状況を再現するテスト走行を行ってみることにします。

速度域は低いままギアシフトを低くしてエンジン回転数を上げて走行します。

ある程度のところでアクセルをさらに踏み込んでみると一瞬息継ぎのようなもたつきが再現されました。

これはエンジン回転数を上げてガソリン消費を多くした状態を作り、さらに加速することでガソリン噴射量を増量した際に、燃料供給が追い付かず一瞬薄い状態が起こり息つきを起こしていると判断できます。

こちらのお車は、走行距離12万kmで一度も燃料フィルターを交換していませんので燃料系統に不具合がある可能性が有ります。

燃料ポンプユニットはストレーナー・フィルターなど一体構造になっています。

 

こちらはストレーナーでポンプにタンク内の不純物を入れないために濾す役目をしています。

これだけ真っ黒になっているのです。

次にフィルターを見てみます、非分解部品ですので交換した部品を切り開いてみます。

真っ黒なのがお分かりになると思いますが、この黒いものはストレーナーをすり抜けた微細な不純物であったり燃料ポンプ内から出た摩耗粉などです。

非常に細かな不純物もフィルターでしっかり取り除く必要がありますがあまり汚れが溜まりすぎれば流れが悪くなります。

12万km走行している車両ですのでポンプ・フィルター等一式交換しました。

今回の不具合の原因はこのフィルターがわずかに詰まり気味になったことで、高負荷でガソリンを多く必要になる一瞬ガソリン流量が足りない状況が起きたものでした。

放っておけば症状はもっと悪化して少しの加速でも同様の症状が起きていたでしょう。

 

距離が伸びてそれだけガソリンを消費すればフィルターは詰まりこのような状況になります。

燃費の悪いといわれるロータリーエンジンでは多くのガソリンを送るためポンプも消耗しますしフィルターを通るガソリンも増えるのでこのようなことは起こりやすいと考えられます。

レシプロエンジンでも起こりうる事象ですので似た症状の際は要注意箇所となります。

 

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