バルブ(電球)は、様々な社外品が出回っていますが、気軽にインターネットでも購入することが出来るようになりました。
しかし、規格が合っているからと取り付けたその電球は保安基準に適合しておらず危険な状態になっていることを当店でも幾度となく見てきました。
今回、他店でLEDヘッドランプ球に交換したがどうにも暗いと訴えてこられた車両でヘッドライトテスターで光度を測定してみるとわずか4000cd(カンデラ)しかなく保安基準の”15000cd以上”を大きく下回った状態でした。
これでは全く前を照らせていない状態なのは当然です。
使われていたLEDバルブはこちらでメーカー名も何も記載されていない商品です。
HIDに代わり主流になりつつあるLEDですが、明るさの強さなどの表記がHIDとは違いルーメンという単位で表します。
ルーメンも明るさの強さなのですが光源からすべて出ている明りの強さでそれが路面をちゃんと照らしているかは別の話になります。
車検では保安基準という厳格なルールのもとで良否を判定していきますが測定基準は先ほどのカンデラという単位で測定します。
ヘッドライトの中で集光した明かりが前方を照射してその一番明るい部分の明るさを測るのです。
簡単に言えば、電球がどんなに明るくても光が拡散していれば照射したい方向は明るく照らせませんし、反対車線などまぶしくて危険を及ぼしてしまう為、適切な配光が出来るように決められているのです。
今回使われていたLEDはそもそもの明るさ自体が弱く配光がどうこう言えるレベルにも達せず使い物にならないものでした。
ヘッドライトに求められる性能の基本には、明るさ・向き・色この3点が特に重要になりますが出回っている商品にはクリアしていないものも多々ありますし、保安基準に適合していないものを自動車ショップなどで取り付けていたなんてこともよく聞きます。
当店でも社外品の取り付けを依頼されることがありますが、取り付け後はヘッドライトテスターで測定調整を行いますので今回ご紹介したような事例はあり得ません。
ユーザー自身で取り換えることも多いバルブですが、このような事例もありますので商品選び・取り付けにはご注意を。