ガソリンエンジンで重要な部品でスパークプラグがあるのですが、メンテナンス不良から起きる不具合があとを絶ちません。
スパークプラグは消耗品で定期的な交換が必要なのですが、ロングライフ(長寿命)プラグの登場で交換サイクルが長くなり交換時期を見逃がしてトラブルを発生することが多くみられます。
特にトラブルが多いのが軽自動車です。
軽自動車は660ccの小排気量で交通の流れに遅れることなく走っていますが、同じスピードで走っていても排気量の大きな自動車よりも力を振り絞るため無理が掛かっています。
力を出すにはエンジン回転数を上げるのですがスパークプラグの点火回数はエンジン回転数に比例して増えていくので点火回数=摩耗となります。
こちらのお車は、走行距離6万km代でトラブルを発生したわけではないのですが劣化しているので交換をお勧めしました。
元々ロングライフプラグが装着されています。
よく見てもらえるとわかりますがプラグの中心電極が角が無くなり細くなってしまっています。
このまま放置しているとプラグギャップが広がり様々な不具合を引き起こします。
スパークプラグメーカーの最大手NGKでは以下のように交換サイクルを推奨しています。
ノーマルプラグの推奨交換サイクル ※片貴金属プラグはノーマルプラグと寿命は同等
僅か2万kmしかスパークプラグは持たないことを意味していますし、軽自動車ではその半分の1万kmしか持ちません。
つぎにロングライフプラグでは
ノーマルでは2万kmだったのが10万kmと5倍も長持ちするのでロングライフプラグと呼ばれます。
それでも軽自動車は5万kmを推奨していますので注意が必要です。
スパークプラグメーカーで軽自動車での使用が半分の交換サイクルを推奨しているということは、単純にスパークプラグだけを見ても2倍の負荷がかかることを意味しています。
ロングライフプラグは10万km持つという情報ばかりが先行してしまい軽自動車での使用は見逃されてしまって不具合に至ることが多いのです。
軽自動車だけでなく負荷が大きな使用でももちろん寿命は短くなりますので注意が必要です。