トヨタ カレン(ST206)のご入庫
ご用命は車検整備の一環でブレーキのフルオーバーホールです。
あまりなじみのないお車ですが、セリカの兄弟車で平成7年式20年以上前の車両ですが当時3ナンバークーペは国産車では珍しく独特なポジションで人気がありました。
年数も経ちブレーキの劣化が気になり今回すべてをオーバーホールすることになりました。
ブレーキキャリパーのシールキット交換
同時にゴム製のブレーキホースも交換します。
ブレーキディスクロータとブレーキパッドも交換します。
油圧を発生させるマスターシリンダーもインナーキットで交換。
ブレーキはこのようにゴム製の部品を多数使っています。
当然ゴムは摺動による摩耗・へたりもありますし経年劣化ももちろん起きますので定期的な交換は必須です。
今回こちらのお車20年以上経過してブレーキマスターシリンダーアッセンブリーは製造廃止になっていましたが、シリンダー自体に傷みが無くインナーキットのみで対応できたのは幸いでした。
もし錆などでシリンダー自体に傷みが有った場合はかなり頭を悩ましていたでしょう。
このように部品供給が不安定になった年代の場合、通常2年毎のブレーキフルード交換を1年毎に行うようにお勧めしています。
理由はブレーキフルードは吸湿性が有りフルード自体に大気中の湿気を取り込んでしまう性質があるからです。
湿気を取り込んだフルードはブレーキシステムを錆びさせます。
そのため交換を1年毎にすることで湿気を含んだフルードを捨て去りリフレッシュさせるのです。
製造廃止部品を探すよりもブレーキフルード交換の方がどれだけ楽でしょう。もちろん新しいお車でも当然行えるのであれば行ったほうが良いメンテナンス方法となります。