ニッサン AD(Y12)のご入庫

ご用命は、”なんだか加速が悪くて燃費もすごく悪くなった” ”車検をやった後からおかしくなった気がする”との事

お預かりして、走行テストを行ったところお客様のお話通り加速が悪い感じがします、それに変速時のショックが大きいのが気になりました。エンジン自体のふけ上がりは悪くないのでミッションの不具合と感じます。

オートマチックトランスミッションのこちらのお車、まず初めに点検するところはフルードの状態で特に油量が重要になります。

レベルゲージが付いていますので抜いて確認をしてみると・・・

量が異常なほど多いです!

正規の量に合わせるため抜いたところ1.2Lも余分に入っていたことが判明しました。

これでは正常な作動は出来ないのは当然です、しかし油量調整したのちでも不具合のフィーリングは変わりませんでした。

残念ながらミッション内部の破損が起きていることをお客さんにお知らせしてミッション交換となりました。

 

今回の一連の流れは

ガソリンスタンドでATF交換実施(この時のレベル調整不良が主原因)
           ↓
数週間後 他店にて車検整備実施 (このとき多すぎることに気が付いて調整すれば間に合ったかも)
           ↓
お客様、何かおかしいと感じながらも1万km走行してしまった。
           ↓
不調のまま走り続けたため内部損傷

このような、不幸が重なりました。

 

当然、レベル量を合わせられないということはもってのほかです!

自動変速ミッション(AT・CVT・湿式DCT)の場合フルードは作動と潤滑両方兼ねていて、フルードレベルは設計の際、精密に調節する事を求めています。

フルード量が多ければ、フルードが撹拌され気泡が発生して混入します、その気泡は精密にコントロールしている機構に影響を及ぼすことは当然のことです。

フルード量の調整は厳密な温度管理の元で自動車メーカーはもとより車種ごとで違います、そのことを把握して整備を行えないようなところでのメンテナンスは今回のように故障を引き寄せます。

このようなレベルの低い整備を目の当たりにすると ”フルード交換をするとミッションが壊れる”など言われていることに、今回のような人為的ミスも含まれているのではないかと思わざるを得ません。