ニッサン セレナ(C25)のご入庫
ご用命は、”メーターの中のエアバックランプが点きっぱなしで消えない”との事
これはエアバックシステムに故障が発生していることを表しています。
このランプがついている間は、万が一の事故時でもエアバックは開きません。
診断機で、エアバックシステムのどこに異常が発生したのか読み出します。
B1049 運転席インフレーター(断線)の異常を拾っています。
ステアリング(ハンドル)の中心にエアバックのインフレーター(爆発するところ)が付いていて、事故の際はそこに電気を流すことで瞬間的に着火爆発させてエアバックを展開する仕組みになっています。
しかし、ステアリングは回転して配線が絡んでしまう為、普通の配線を使うことはできません、そこで、スパイラルケーブルと呼ばれる渦巻き状の電線を使うことでステアリングを回しても安定した電気をエアバックに送れるようにしています。
長い間使用しているとそのスパイラルケーブルも部分的に断線を起こし今回の故障コードを拾うことになります。
スパイラルケーブルの導通確認をします。回転させていくとある一定の部分で導通が無くなります(配線が切れている)
断線していることが確定したのでスパイラルケーブルアッセンブリーを交換します。
取り外したスパイラルケーブルを分解してみてみます。(非分解部品)
このように帯状の薄い配線が巻いてあり、ステアリングを回しても切れないようになっています。
部分的に折れているところがあります。
このような部分で配線が切れてしまっているのです。
事故など不測の事態に展開してダメージを軽減するエアバック、有るのと無いのとではダメージはかなりの差があるといいます。
エアバック警告灯が点灯していれば車検の継続検査は合格しないのは当然なのですが、不測の事態時にご自身の身を守るためにも点灯した際はすぐに点検/修理を行うようにしてください。