VW ニュービートル
メーターの動作が何かおかしいとのこと。
・サイドブレーキランプが勝手につく時がある。(サイドブレーキはしっかり戻しているしブレーキフルード量も適正)
・エンジン回転計・スピードメーターの針が暴れたり動かなくなったりする時がある。
上記状態で入庫
メーターの針も動かないときがありますがなぜかヘッドライトを点灯(イルミネーション点灯)すると正常に作動するという不思議な症状が出ていました。
当店ですぐに入庫できなかったためしばらく乗っていただいている間に症状は悪化して最終的に全てのメーターは完全に動かなくなり、エンジンのオイルプレッシャーランプまでも点灯するようになってしまいました。
症状からしてメーターに何かが起きているのは間違いなさそうですのでメーターを取り外すとコネクターが少し焦げたように見受けられます。
これが原因の可能性がありますのでコネクターを交換することにします。
コネクターを分解すると、端子が完全に焦げ付ていたためこれが原因でメーターのコントロールが出来なくなったのは間違いなさそうです。
すべてのコネクター端子を付け替える地道な作業です。
新しいコネクターに交換してメーターを組みますがメーターは動きません、診断機を使用してもメーターユニットにアクセスしませんのでヒューズを確認するとやはりヒューズも切れています。
焦げていたコネクター端子でショートしたようです。
ヒューズ交換後これでメーターが作動するかと思いましたがこれでもメーターは動きませんでした。
いよいよメーター自体に不具合があると判断できます。
コネクターの焼損状態からもメーター内部基盤に何かが起きている可能性が高いので丸ごと交換したいですが、新品メーターは製造廃止ですし、あったとしても非常に高額なため中古メーターでの交換を進めます。
しかしメーター内部にはイモビライザー(盗難防止装置)が組付けられていますので中古のメーターをポン付けするわけにはいきません。
そこでメーター修理業者に中古のメーターにイモビデーターとオドメーターの距離の移植をお願いいたしました。
新たに準備したメーターを組付けてようやく正常に作動するようになりました。
今回の不具合はコネクターの接触不良によるショートか、メーター内部基盤の故障のどちらが先に起きたのかは分かりませんが大掛かりな修理になってしまいました。
電気部品が古くなるとこのような故障も増えてきますが、メーター自体の新品補給もなく、あっても高額なのでメーター修理に対応できる業者さんの存在は重要ですし、コネクターも流用できるものではありませんので入手し続けられることが今後の課題になりそうです。