VW ティグアン のご入庫
チェックランプが点灯してディーラーに行ったが高額修理の見積もりが出されたので診てもらいたいとの事でした。
お見積りを見させていただくとエンジンのインテークマニホールドの交換となっていました。
お客様になぜインテークマニホールドを交換しなければならないかの説明を受けてきましたか?とお聞きしても理由はよくわからないとの事でした。
高額の修理をお見積りする以上お客様になぜそこを交換する必要があるのかの説明をしてご納得していただく必要があるのですが、それがなされないのでお客様は単に高額の見積もりを出されたとなってしまうのです。
私もその見積もりだけではなぜ交換が必要なのかは理解できないので診断機を使い故障コードを読み出すことにします。
何個か故障コードを読み出していますがアクティブ(現在故障)として読み出しているのは、インテークマニホールドのランナーポジションセンサーの故障です。
ランナーポジションセンサー?何のことでしょう。
調べてみるとタンブルコントロールバルブのポジションを読み取るセンサーのようです。
実際にタンブルコントロールバルブのシャフトを見ると抜け掛かっています。
引っ張ると中で折れていました。
どうやらここが壊れているため故障コードを検出したようです。
このタンブルコントロールバルブはインテークマニホールドと一体になっているのでインテークマニホールドの交換が必要となったわけです。
ここまで説明してあげるか見せてあげなければお客様はわかりません。
インテークマニホールドも国内にある純正品は高額であったため欧州にある純正品を取り寄せて交換することになりました。
タンブルコントロールバルブはダイヤフラムに負圧が掛かるとこのように動いてインテークマニホールドの開口面積を変化させてタンブル(縦渦)を発生させます。
ここが上手く作動しなければ設計上の気流が出来ずに本来の爆発が出来ないので性能が発揮できないということになります。
インマニを外す際に直噴エンジンですので直噴インジェクターも同時に外さなければなりません。
テフロンリングも交換が必要です。
インテークマニホールドも樹脂製のものがほとんどでこのようなトラブルが起きる可能性が増えていますが、高額な部品ですのでしっかりした説明を受けご納得の上整備を依頼するようにしてください。