どの車両にも搭載が義務化されている非常信号用具ですが、非常時の使い方などあまり知られていないのでお話しさせていただきます。
道路運送車両法(車検などの法律)では、公道を走行する車両には一定の条件を満たした非常信号用具を積載しなければならないと定められています。
非常信号用具の性能条件とは、
・燃焼時間 : 5分以上
・炎色 : 赤色炎
・光度:160カンデラ以上
の性能を満たしたものとなります。
法律ですので表現が難しいですが、要は5分以上赤く明るく光るものということです。
ほとんどの車両に搭載されているものが写真のものになります。
発炎筒と呼ばれ名称の通り、炎で赤く光って非常事態を周囲に知らせます。
車内に搭載されていますので目に留まったことがあると思います、しかし使用したことがある方は限られることでしょう。
実際、使い方を知らないという話が出たので今回ブログで紹介することにしたのです。
このタイプは、実際に炎を出すタイプでマッチと同じように側薬で摩擦して着火させます。
抜くとこのようになっています。
さらに蓋を外すと、側薬が出ます。
素早く擦り合わせ着火しますが、かなりの火力と明るさで驚くと思います。
燃えたままの発炎筒を周りに引火するものが無いことを確認して路面に置き後方車両に緊急事態を知らせます。
発炎筒は、多少の雨の中でも消えませんし本体のケースごと燃え尽きます。
しかし、発炎している時間は5分程の短い時間だけとなります。
そこで、電池式の非常信号灯もあります。
輸入車などで標準搭載されているタイプで、LEDで回転等の様に点灯して発炎筒の代わりになります。
メリットは先ほどの発炎筒に比べ点灯時間が長い事と磁石が付いていて故障車両に付けておくことが出来ます。
しかし、乾電池式なので定期的に点灯確認をしたり、電池の液漏れが無いか確認しないといざという時に役に立たないというデメリットもあります。
次に、発炎筒と違い搭載が義務付けられていませんが、あったほうが良いもので三角停止表示板です。
搭載の義務は無いのですが、高速道路での緊急での停車時は表示が義務付けられています。
(ということは積んでおかないといけないのでは?高価なものではないので積んでおきましょう。)
一般道では表示義務が無いのですが、発炎筒の発火時間を考えると表示できる場合はしておいた方がよいでしょう。
通常は、このようにたたまれた状態でコンパクトになっています。
使用時は広げて三角にして立たせます。
事故が起こる場所は、見通しが悪いことが多くこのような非常表示機材が無いと後方車両に知らせることが遅れます。
故障にしろ事故にしろ緊急で車両が停止した場合かなりパニックを起こします、しかし、このような装備のことも知っておくことで落ち着いて行動をすることが出来ます。
二次被害を防ぐための防護措置は運転者の義務でもあります。