BMW320(E90)のご入庫
”他店でオイル漏れを指摘されて診てもらいたい”との事でご入庫
下廻りを点検するとオートマチックトランスミッションがどうも湿っています。
詳しく点検するとオイルクーラーヘつながるパイプの継ぎ目からオイル漏れが発生していました。
ここは、オーリングでシールしているので交換すれば直るのですが、オートマチックフルードの交換もしばらくしていなかったのでこれを機に交換することになりました。
では、オートマチックフルード(ATF)を交換します。
フルードを抜きオイルパンを外します。
この頃からBMWは、オイルパンを樹脂製に変更してかつフィルターもオイルパンと一体にしたため、ATF交換時はオイルパンも同時交換が必須になりました。
オイルパンには大型の磁石が配置していますがご覧のように鉄粉が付着しています。この鉄粉が精密なオートマチックに回り込むことで不具合を引き起こします。
オイルパンを取り付け後、新しいATFを充填します。
当店では、国産・輸入車問わずAT・CVTのフルード交換のご相談をよく受けます。
”メーカーでは無交換でディーラーでもやらなくていいって言われたんだけど?” ”フルード交換すると壊れますよ”等、言われたのですがどうなんですか?
よくお話しする内容です。
私は、”交換しなくて良いオイル(フルード)は存在しませんよ。”と答えます。
もし、交換しなくても良いというのでしたらそれは機械本体を使い捨てと考えた場合です。
過去の、ブログを読んでいただければお分かりになると思います。
しかし、交換にリスクが伴うのも事実です、先ほどの写真のような鉄粉があれだけ溜まっているのです。
正しい方法で交換を行わなければ返って故障を呼び込んでしまいます。
また、”フルードチェンジャーで抜きかえるので安心ですよ”と言われるとお客様からお聞きしたことがありますが、どんなに良いチェンジャーでも操るのは整備士です。
チェンジャーの機能も駆使し高精度でフルードを入れ替えるには手順も重要になります。