BMW318(E46)のご入庫
大変程度のよいこちらのお車ですが、年数も経ちおそらく交換したことのないオートマチックフルードの交換を行うことになりました。
もちろん、オイルパンを外してフィルターを交換します。
初めに抜きだしたオイルはやはり真っ黒な状態でした。
オイルパンを一度外して清掃をして仮組をします。
新油を入れてフラッシングします。
2度目に抜いたオイルはかなり赤みを取り戻しました。走行距離があまり伸びていないのが幸いです。
もう一度、オイルパンを外してフィルターを新品に交換します。
オイルは、WAKO'S セーフティSを使用しました。
あとは、テスト走行を行い不具合が無いことを確認して終わりです。
オートマチックオイル交換はいかに鉄粉などの汚れを内部にまわさないようにすることが重要です。
オートマチックオイルクーラーヘつながるパイプ継ぎ目から滲んでいますのでオーリングを交換しました。
オートマチックオイル交換については何度となくご紹介していますが、まず単純にフルードを交換することでミッションが壊れるということはありません。
もし壊れるようなことがあったのならそれは、元々ミッション自体に何らかのダメージがあった状態でフルードを交換してしまったことで症状が顕著に表れたか、交換方法が悪く鉄粉などの不純物をミッション内部に流し込んでしまった結果です。
フルード交換を無交換と指定しているメーカーもありますがいつまでの距離を無交換といっているのでしょう?10万kmなんて軽く超えて乗られているオーナー様はたくさんいらっしゃいます。
メーカー自体も無交換を以前はうたっていたメーカーもトラブルが多発して指定するようになったメーカーもあります。
AT/CVTに使われるフルードは粘度が大変柔らかく設定されているのですが、使用していくことでその粘度もさらに柔らかいほうに劣化が進んでしまいます。その粘度を保つ性能をせん断安定性といいます。
当然性能の高いオイルはこのせん断安定性が高かったりミッション内部に発生してしまった不純物を凝固させないような性能を高めています。
フルード交換はこのようなフルードの劣化を回復させたり汚れを捨て去るために行う重要なメンテナンスです。
交換する理由を理解していただけた上でメンテナンスをしていただけるとお車は永く乗ることが出来ます。(おのずと交換方法の実施方法も気になるはずです)
フルード交換等でご質問などありましたらお気軽にどうぞ。