スズキ ワゴンR(MH22)のご入庫
”エンジンからけたたましい音がするようになった”とのこと。
当店にご来店いただいておっしゃっていることはすぐにわかるくらい激しい金属音が出ていることはわかりました。
動画
これだけ大きな音がエンジンから出ているということは内部に重大な故障が起きていることは間違いありません。
残念ながらエンジンオーバーホールもしくは交換が必要です。
今回は予算の都合もあることから中古エンジンに交換することになりました。
エンジンを乗せ換えて元のよい状態に戻ることが出来ました。
では、あのようなエンジン異音がなぜ発生してしまったのでしょう?
こちらのお車、平成17年式ながら走行距離は5万㎞と決して多くはありません。この距離数ではエンジンが壊れてしまうことはまずありません。
しかし、壊れました(壊しました)・・・
このような金属音を立てて壊れる原因はエンジンオイルのメンテナンスにあることがほとんどです。
今回もエンジンオイル量を確認してみるとLOWレベルを下回っていました。
最低レベル以下では車両がカーブやブレーキングで傾いた際にエンジンオイルをオイルパンから吸い上げることが出来なくなり、オイルの循環不良が起きることで潤滑が出来なくなり金属同士が激しくこすれこのような金属音を発生する結果となります。
今回のような状態はエンジンブローと呼ばれ致命的な故障です。放っておけばエンジンは焼き付き走行不能になっていたでしょう。
こちらのお客さま、車検から車検の間(2年間)一度もエンジンオイルを交換していなかったそうです。
昨今の世の中に出回っているものは、自動車に限らずメンテナンスフリー化が進んでいます。
しかし自動車のように、命を預けるものはオーナー自身がある程度管理しメンテナンスを行う必要があるのではないでしょうか?
たとえ、ご自身で車をいじることが出来なくてもプロに任せればよいだけのことです。
メンテナンスによる金銭的な負担も痛手でしょうが、メンテナンス不良は故障を生み安全も脅かします。当然車両購入時に気にしていた燃費も悪くなるのは当然のことですし、排気ガスの汚染度も上がりますので環境にも負担になります。
よく目先の金銭負担ばかり気にして、大きな故障を招く方がいらっしゃいます。
自動車は壊せば当然修理費もかかりますし、事故など起こせばお金で解決できないレベルの問題を引き起こします。
くれぐれも、自動車を所有・運転するということは安全に公道を走行させなければいけないという社会的責任があるということを忘れないでください。